すきっ歯って可愛いの?幸せが逃げるって本当?
すきっ歯とは外見でわかる、歯の隙間を指す俗称です。前歯2本の間が空いていると目立ちますが、前歯だけに限らず、すべての歯で起こり得ます。
すきっ歯は見た目に大きく影響しますが、世間ではどのようなイメージがあるのでしょうか?
歯の隙間から「幸せが逃げる」と言われることもあり、日本でのすきっ歯のイメージはあまり良くありません。見た目も良くなく、恥ずかしいという印象もあるため、歯列矯正(矯正治療)で治したいと思われる方もたくさんおられます。
ですが、フランスでは対照的に歯の隙間から「幸せが呼び込まれる」と信じられ、幸運の歯と呼ばれています。フランスは他の欧米諸国に比べて自然由来の美しさを尊重している文化のため、すきっ歯もあえて治療せず、そのまま放置している人も大勢いるようです。
すきっ歯の種類
すきっ歯としてよく見られる状態には2種類あり、「空隙歯列(くうげきしれつ)」と「正中離開(せいちゅうりかい)」があります。空隙歯列とは歯全体に隙間がある状態です。程度には個人差がありますが、しばしば奥歯まで広がっているケースがあります。
もう1つの正中離開は、前歯の真ん中に隙間がある状態です。奥歯は正常ですが、前歯の歯列が原因で隙間が開くことが知られています。
すきっ歯の原因
すきっ歯になる原因として、具体例をご紹介します。
1.顎と歯のサイズのアンバランス
顎の骨に対して歯のサイズが小さすぎること、または歯のサイズは平均的で顎の骨が大きい場合にすきっ歯になることがあります。
2.矮小歯
矮小歯とは通常の歯に比べて非常に小さい歯のことで、上の真ん中から数えて2番目の歯に好発します。
1本だけアンバランスに小さいため、他の歯との間に隙間ができやすいです。
3.正中過剰埋伏歯
正中過剰埋伏歯とは、上の前歯の歯茎に埋まっている余分な歯のことを指します。
正常な歯が生えてくる時に、その余分な歯を避けて生えてくるため、歯並びに影響が強く出てしばしばすきっ歯がみられます。
4.先天性欠如歯
稀に生まれつき生える歯の数が少ない方がいます。
その場合でも歯の生えるスペースが余計に生じるため、隙間ができてしまう場合があります。
5.上唇小帯の高位付着
上の唇を上に引っ張るとスジみたいなものがみられると思います。そのスジがまれに上の歯の真ん中の歯と歯の間にまで伸びてくることがあります。そのスジが邪魔をして歯と歯の間に隙間ができてしまう場合があります。
すきっ歯を放っておくとどうなる?からだへの影響
すきっ歯は放置することで、さまざまなリスクが生じると考えられています。
見た目を損なう
すきっ歯の種類の中でも、前歯2本に隙間がある正中離開は見た目に大きく影響します。
強くコンプレックスに感じる方もいて、人前で笑顔を作ることに抵抗が生じて、社交性にも影響が出てくる可能性があります。
虫歯・歯周病のリスクが増える
すきっ歯であるために、歯と歯の間に食べ物が詰まりやすくなります。
残された歯垢はブラッシングでも取りきれないこともあり、虫歯・歯周病のリスクが増えてしまいます。
発音・滑舌が悪くなる
歯と歯の間から空気が漏れ出ることにより、発音や滑舌に悪影響が出やすくなります。特に「サ行」「タ行」が強く影響を受けます。
すきっ歯の矯正治療(こども・大人)
マウスピース矯正型矯正装置(インビザライン/インビザラインファースト)
マウスピース型矯正装置(インビザライン/インビザライン・ファースト)は、お子様から大人の方までの歯列矯正に使用されています。透明かつ自由に取り外し可能なので、歯列矯正によるストレスが軽減されます。
ブランケット矯正(部分矯正/表側・裏側)
ブラケットと呼ばれる小さな装置を歯の1本1本に装着し、ワイヤーで繋ぐことで歯並びを整える方法です。主に永久歯の生え揃ったお子様から大人に対して使用されます。
軽度〜重度のすきっ歯に対応可能かつ、部分的な矯正も可能です。